私が担当するスクールバスの生徒は超悪ガキぞろいです
来る日も来る日も注意を繰り返しても
全く言うことを聞いてくれないので困り果てていました
ところがある一人の生徒の親が自分の子供の靴を踏まれたことから
ウチのバス会社と学校にクレームを入れた途端、急展開‼
バス会社のマネージャーと学校の校長先生が動き出し
バスの車内で毎日起きている問題が注目され
大きく進展しました
アメリカではこのように親のクレームの仕方次第では
ことを大きくして一気に解決してしまうことがあります
私も初めてのことで何がなんだかわからなかったのですが💦
こんな風にクレームの仕方次第、または交渉次第で
学校側の態度が一変するアメリカの摩訶不思議は
日本から来た私達には理解しがたいことですが
知っておいて損はないと思います
ちなみにこのような”交渉力”を”bargaining power”などと言います
しかもなぜかこのパワー、白人に多くみられる交渉力なのです
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フツウに日本式のクレームを言っても誰も聞いてくれない

アメリカでは日本式にクレームや交渉をしても
単なる子供のわがままのように取られて
相手にしてもらえないことが多々あります
こちらに来て間もない頃は
日本ではゴネ勝ちしていたようなことでも
アメリカではうまくいかないことがほとんどでした
自分の英語力を悔んだりしてもどうにもなりません
これはひとえに交渉方法が違うからなのです
アメリカ人の交渉やクレームには独特の方法があるようです
親が本気を出せば学校は動く❕

私の担当するバスのルートには3人の悪ガキがいます
先生もお手上げ状態💦
毎日のように私に「今日の子供たちの車内での態度はどうだった?」と
聞いてきます
私も態度の悪い生徒の様子を先生に逐一報告していました
バス会社のほうにも最初の頃は運転の妨害になる子供の態度を
報告していたのですが一向に改善されませんでした
そして遂に先生は”ニンジン🥕をぶら下げたのでした
「一週間バスの車内でお利口にしていたら
ご褒美に学校内で使えるお金$50ドルをあげるよ❣」と言い出したのです
この学校内で使えるお金は
ポケモンカードも買えるそうです
「学校は何を売っとんじゃ⁉」ですよね
ところが中にはお金に無頓着な生徒もいて
「知らーーーん!」て感じで全く言うことを聞かない子もいます
私も先生もホトホト困り果てていました
親が本気を出せば学校は動く❕

こんな時、今回の事件は起きました!!!!!!
ある白人の生徒の親御さんが
”子供の足を踏んだ子がいる”としてクレームを
バス会社と学校にだしたのです
それを聞くやいなや、
すぐに学校とバス会社の両方が動きました‼
バス会社のマネージャー自ら私に事情聴取をして
秒で”Incident Report”を書いてSchool district(学校側)に提出しました
(私はこれまでこのレポートを3回も出したのに全く無視!でした)
学校は学校で校長先生自ら問題解決に動き出し
私にも直接事情を聴きに来られました(今回初めて校長先生にお目にかかりました💦)
足を踏んだ張本人の子もまさか”足を踏んだ”ぐらいのことで
”Citation”(罰則キップ)を受け取ることになるとは思っていなかったでしょう
Citation を受け取ったら親御さんは即刻
サインをして学校に提出しなければなりません(誓約書みたいなものです)
アメリカではたとえ学校で起きたインシデント(事件)でも
親の出かた一つで
”人に危害を加えた”として重く受け取られます
場合によっては”訴える”などという親御さんもいます
ー相手の親御さんは何も反論しないのかが今後の注目ではありますが…….💧
今回のことで私は実際に足を踏まれた生徒の親御さんが
どのように交渉したのかはわかりませんが
多分いつもこの方法で自分の主張を有利に進めて
いらっしゃるのだろうと思うのです
これってアメリカではものすごく大事なスキルなのです‼
『勝ち組』の交渉力を持った人がアメリカには一定数いる

コチラで生活しているとこのような『勝ち組』
みたいな人が時々います
私の印象ではこの交渉上手な人は
白人に多いように思います
そして自分の思うように上手に交渉して
”優位な立場”に立つのです
自分の立場を優位にする能力に長けた交渉上手のこのタイプの人は
見事に自分の意見を上手に通していきます
たとえそれが屁理屈であったとしても、です
例えば交通事故の後、上手に交渉して自分の非は一切認めず
100対0で相手に非を認めさせます
そして多額の保険料を相手の保険会社からガッポリ獲得することに成功します
プロスポーツの世界でも勝ち負けは交渉力次第?

またプロスポーツの勝ち負けの時にもよくみられます
例えば西洋の伝統スポーツ、野球やゴルフでも
すでにルールがしっかり確立しているにもかかわらず
いざ自分が劣勢になると
ルールそのものを変えて勝ちにつなげる時があります
以前、日米野球を観戦に行った時も
決勝の試合で当時日本チーム側で
先発でマウンドに立った前田健太投手に
一回、審判がいきなり”ボーク”を取り
その後、前田投手はガタガタに崩れたのでした
このように最初にギャフンと言わせてマウントを取り
ゲームを有利に進める、なんてことはしょっちゅうあります
それから選挙の投票の時などもそうです
アメリカでは勝負に絶対に勝ちたい時
こんな理屈通るか⁉ という時でも
巧みな交渉力とディベート力で”負けを勝ちに”
”不利な立場を有利な立場に”ひっくり返すことのできる人がいます
そんな時、日本からやってきたコテコテの日本のクレーム力しか持たない
私のような日本人は
圧倒的な交渉力に負けを認めざるをえないのです
トランプ大統領なんかその最たるものです
私は何も『ズル賢く』、とか『口達者』になれと言っているのではなく
あくまでも交渉上手になって自分が優位な立場に立つことは
アメリカで生きていくにはとても重要!と言いたいのです
日本でもこのような”交渉力”は子供の頃から学校で教えるべきだと思います
そうしたら海外でも通用する強い交渉力を持つ日本人が
もっともっと増えてスカッとすると思いませんか?

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