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    アメリカ人の給料事情と就労時間(昇給ってアリ?)

    給料
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    給料日”pay day”は2週間に一度です

    今回はアメリカのお給料と就労時間について書いてみたいと思います

    というのも先日私の身に『昇給を5か月も忘れられる』という事件がありました

    先週、オフィスの人から呼び止められて

    「アナタ、給料明細をあまり見てないわね!」

    と言われました

    「今度の明細で時給が上がってるか確認しておくように」

    「勤続一年、昇給おめでとう!」と言って去っていきました

    勤続一年なんてもう5か月以上も前のことで

    どうやら今まで昇給を忘れられていたみたいです

    コロナ禍の最中とは言え、「おいおい、先に謝れよ」と思うでしょうが、

    アメリカって自分からアピールして”私仕事できます光線”とか”給料早くあげてよプッシュ”

    をしないと昇給はありません

    今回のようにUnion(労働組合)との契約で昇給システムが最初から決まっていれば別ですが

    今回の場合は”単に昇給を忘れられていた” ”しかも催促しないオマエが悪い”ということなのでしょう

    ラテン系に囲まれて社内情報はほぼ皆無!

    職場環境はどこでも人種も年齢も性別もバラバラです

    日本で勤めていた時は”お茶場”(おちゃば)

    つまり”給湯室”という昭和の匂いがプンプンするところが

    社内にはありました

    当時はOLが課の人全員に朝と昼の一日2回お茶を入れて配る、という

    しきたりがありました

    (どんだけ昔の話やねん!?)

    そして給湯室でお茶を沸かして入れている時間が”情報交換の場”でもありました

    ところがアメリカではコーヒーは各自で勝手に入れて飲みますし、

    基本社内での人間関係はいたってあっさりとしたものです

    人のプライバシーには一切関与しません

    日本との一番のちがいは、仕事終わりに同僚や先輩と飲みに行ったりはしません

    (最近では日本でもあまりなくなったようですが)

    そして一番の”壁”はやはり言語のちがいです

    私の会社の従業員は英語圏のほか中南米からの人が多く、スペイン語コミュニティのため

    私にとって社内の情報が入りにくいのです

    朝からほとんどの人が「オラ、コモエスタ」とあいさつしてます

    ましてや昇給の話などプライベートなことは一切話しません

    給料形態は色々ですが一般的に時給換算

    私もいままで6か所からしかお給料を頂いたことはありませんが全て”時給換算”です

    IT企業などですと給料のほかに”ストックオプション”といって

    会社の株式を給料とは別にいただいて退職時にキャッシュに出来るなどがあります

    給料日はだいたい月2回

    給料は2週間に一度、小切手か銀行振り込みでもらいます

    お給料は、週ごと、二週間ごと、毎月15日と月末、という風に会社によってちがいますが

    だいたい月二回だと思います

    日本のように月一回だと生き延びるのが大変、という人も続出すると思います

    毎回小切手か銀行振り込みでもらえます

    銀行によっては給料を自動振り込みにすると

    月々の手数料が不要になるなど特典がある銀行もあります

    余談になりますが、アメリカの銀行は日本よりももっと”ビジネスしてます”感が強いです

    つまりなんでもかんでも手数料が発生します

    たとえ自分の口座でも決められている最低残高が不足していると手数料が月に$30ぐらいかかります

    「私の口座なのにほっといてくれ!」と言いたくなりますよね

    昇給は社長、上司に直談判で交渉

    ボスと自分と一対一で昇給の交渉をしなければなりません

    多分日本人にはこれが一番大変だと思いますが

    以前いた会社では私もがんばってアメリカ人の仮面をかぶって交渉しました

    小さい個人経営の会社の場合は社長に直談判しないと

    なかなか昇給してもらえません

    しかも当時の私は就労ビザを会社にサポートしていただいていたので

    なかなか給料を上げてください、とは言えなかったのです

    これをアメリカでは”visa slave”(ビザの奴隷)と呼ぶ人もいて

    ビザをサポートする代わりに安月給で据え置かれるということがありました

    本来はビザを発給してまでも会社が必要としているのだから

    就労ビザの人は現地採用の人よりも給料が高くなければいけない

    というのが建前なのですが現実は厳しかったです

    Union(労働組合)の強い企業では昇給は団体交渉で勝ち取る

    オフィスは”cubicle”キュービクル式でプライバシーが保たれていました

    私が以前いたGovernment関連の会社(公務員)では

    労働組合が強くいつもピケといってデモみたいなこともやっていたので

    昇給も毎年ありました(時給換算で$1.50ほどでしたが)

    私の現在の会社も入社時に自動的に労働組合に加入することになっていました

    昇給のほかにも様々なことが労働組合のおかげで守られています

    自分だけだったら到底無理な交渉もしてもらえるので、本当にありがたいことです

    ちなみに毎月の給料から”組合費”は天引きされています(タダでは守ってもらえません!)

    おかげさまで給料が上がりました!

    このようなコロナ禍の最中、昇給なんて絶対にないと思っていたので

    実際に明細を見た時はうれしいのと申し訳ないのとで複雑な気持ちでした

    まあ、お給料が上がったんだから❤ と今は機嫌よく働いています

    昇給とベネフィット(福利厚生)が充実している会社

    Benefit(福利厚生)は会社で長く働くためには重要な要素ですが

    中でも健康保険が一番重要だと思います

    アメリカの医療費はバカバカバカ高く

    (一例:盲腸の手術130万円、入院費一泊150万円など)

    会社でまとめてグループで保険に入ると

    掛け金も抑えられて内容もグッとよくなります

    たとえばレントゲンなどの検査がほぼ無料でできる、

    入院、手術も一定額以上になるとあとは全額カバーされる、などです

    日本は国民皆保険なので保険料に差はあっても

    ”受ける治療に差がでる”なんてことはありえませんけどね。

    医者に「MRIを取ってください」というと、

    「高いのに!要らないよ」と言われます

    その他のベネフィットとしては

    • 眼鏡を作る時の目の検査とレンズは毎年保険でカバーされます(保険料は全額会社負担)眼鏡のフレームは2年ごとに保険でカバーされます
    • 歯医者も年二回のクリーニングと年一回のレントゲンでのチェックアップは全額保険でカバーされます
    • 確定拠出型年金(401K)の掛け金の半分を会社がだしてくれます(マッチアップといいます)将来退職して65歳になった時、掛け金が多い分受取額も増えています
    • Facebook(フェイスブック)などの大企業になると
      •   交通費(会社が出すバスで無料で通勤できる)
      •   社内にある託児所に子供が預けられる
      •   社内のジムを無料で使用できる
      •   住宅を世話してもらえる などがあります

    一概に”給料が高ければよし!”とも言えない理由は

    このようなベネフィットや労働組合の有無でかなり内容が変わってくるからです

    もっともFacebookクラスになると、給料も相当高いのですが

    勤務時間や就業形態も違う

    最近はコロナ禍のせいで、

    自宅でリモートワークの社員が増えましたが

    アメリカの企業はこの先もリモートと出社との選択、という形がスタンダートとなりそうです

    以前私がいたカウンティ(郡)の職場は

    2週間ごとの給料支給で

    • 10/80 (テンエイティ)2週間で10日出勤(80時間勤務)一日8時間勤務 週休二日
    • 9/80 (ナインエイティ)2週間で9日出勤 (80時間勤務)一日9時間勤務 隔週で週休2日と3日
    • 8/80 (エイトエイティ)2週間で8日出勤 (80時間勤務)一日10時間勤務 週休3日

    と勤務時間が皆バラバラでした(もちろん上司の許可が必要)

    何もこんなややこしいことしなくても……と思うのですが

    ぶっちゃけた話、出来るだけ出勤日を減らして余暇を楽しむためでしょう

    出勤・退勤時間もバラバラ

    PCで出勤時間を入力、出勤簿も自己申告でした

    ついでに言っておくと、

    出勤、退勤時間もバラバラで

    その人の効率が良ければフレックスで全然OK!という課もたくさんありました

    朝6時頃に来て、「子供を迎えに行くから」と2時頃帰ったりする人もいました

    その昔、日本ではタイムカードとか毎朝出勤簿にハンコを押す、

    なんていうシステムもありましたが、

    現在ではコンピューターでログインして

    2週間に一度、火曜日までにその週の金曜日までの未来の勤務表までつけて

    コンピューターで入力して送信していました

    そうしないと給料を計算する人の仕事が終わらないからです

    そしてカウンティでは一分一秒でも残業は許されませんでした(もっとも誰も残っていませんでしたが)

    仕事は勤務時間内に終わらせるのが大前提

    勤務時間が決められている会社は

    時間内に終わるのが大前提で残業はほぼ皆無です

    カウンティのようなところは予算が決められていて残業は予算に組み込まれていないのです

    しかも残業代は1.5倍支払わなければなりません

    残業ゼロはマネージャーの手腕にかかっている、と言っても過言ではありません

    祝祭日出勤も1.5倍でそのほかに手当も付けなければなりません

    皆、祝祭日に出勤日があると喜んでいました

    最後に 思いがけない昇給に

    思いがけずの昇給で、嬉しいサプライズでした

    コロナ禍の中、毎日バスで通学のお手伝いをしていますが

    学校も受け入れ態勢が大変な様子で

    いつ収束するかもわからない状態の中で

    先生も生徒も本当にご苦労様と頭が下がる思いです

    私もお給料も上がったことですし、

    ますます頑張って仕事に邁進したいと思います

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